ご挨拶
私ども日新電機協力会は、昭和26年4月に任意団体として産声をあげました。昭和31年に発表されました経済白書に「もはや戦後ではない」と記述され、本格的な自律的経済成長への幕開けとなり、戦後の復興期から高度成長時代に移行した昭和39年に、組織の強化と経済的行動力を強めるため事業協同組合組織に改組し致しました。時代の流れのなか幾度となく押し寄せた経済環境の激変を乗り越え、創立時の組合員企業の大部分が現在も組合員として活動の中心的な役割を果たしており、親会社であります日新電機株式会社とともに組合員企業各社も時代の要求に対応できる技術力を持った企業群(現在29社)に成長してまいりました。偏に、力強いご支援とご指導を賜りました行政機関、京都府中小企業団体中央会並びに日新電機株式会社をはじめ関係各位に改めまして衷心御礼を申し上げます。
事業協同組合組織の概念も、今、大きく変化しつつあります。戦後間もない昭和24年に中小企業等協同組合法が制定され、右肩上がりの経済状況において中小企業・小規模事業者に対する多くの支援と指導策が講じられ、当初は所謂「護送船団方式」により中小企業の・小規模事業者の成長を目途とされてきましたが、現下、中小企業・小規模事業者を取り巻く経営環境は激変し、国内市場の縮小化、事業承継の問題、人材対策、グローバル化、環境問題、原材料の高騰、急激な為替変動、国際紛争等多くの解決しなければならない課題が山積し圧し掛かっております。
経営に携わる者として、現状の課題解決に先ず行わなければならない行動は「自助努力」でありますが、現下の様々な事象は自助努力では解決できない課題が余りにも多すぎ口惜しい感があります。また、コロナ禍を経験したなかビジネススタイル、ライフスタイルも大きく変化し、これらを契機に働き方も含め経営環境の大きな変革期になるのではないかと考えます。
現在推し進められている、デジタル化、DX化等も中小企業・小規模事業者に全く新しいビジネススタイルを求められるものであり経営者自身の意識改革が必須の時代になってきものと思われます。「経営環境の変化」に素早く対応し行動を起こす、これは中小企業・小規模事業者の力でもあります。多くの産業の下支えを担っているのは、私ども中小企業・小規模事業者であるという自負と自覚を持ち、連携の力で共に発展していきたいと存じます。
永きにわたり、ご支援、ご指導を賜っております関係各位に組合員一同、厚く御礼申し上げますと共に、引き続きましてなお一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。
理事長
安藤 源行